LE FRUIT DE LA GRISAIA -Amane-
ゴシップ
面白おかしくすることばかりで、当事者の気持ちなんか考えていませんよね。
いやぁ、つい数年前の話なんかを思い出します。
まさか非難の声を上げておいて「自分は殺してない」なーんて言う人はいませんよねぇ?
陰湿なのはごく一部の女子高生だけでいいです。
「人」と「鬼」
人が人であるために
正直なところ、一姫が「全員は生き残れない」と言ったときには死んだ人から順に肉になっていくのだと思っていました。でもそうじゃなかった。
- 盗むな
- 壊すな
- 殺すな
人であるために、その尊厳を守るために守らなければならない3ヶ条。
どんな状況であったとしても、その状況が免罪符にはなりえない……のかもしれません。こんな話を読んだ後でなんですが、人が人である以前に生き残ることを考えなければならない極限状態では……と考えてしまうとどうにも3ヶ条を絶対遵守、とは思えません。
もしかしたら思考回路が人間のそれではなく、もう鬼なのかもしれません。
どっかで座禅でも組んだ方がいいんだろうか……
「私…この恩は…必ず返すから…」
正直一番泣ける。つらい。
詳しくは天音BADを見よう!
「……私…死んでも絶対に…この恩を忘れないよ…?」 -広岡たまき
ところで
落下場所についての考察を見つけました。状況ニキ、絶対殺すマン状態っすね。
興味深かったので貼っときます。
「エンジェリック・ハウル」の落下場所の殺意が高すぎる件について - この夜が明けるまであと百万の祈り
いのちをだいじに
SAN値
sanity.
正気は保って読みすすめましょう。
堂々の1位、傷口から蛆。
蛆が人の身体から湧くなんて想像したくもない。頭の中にネジを入れられているかのごとく衝撃を受けました。鳥肌。
それを食べる金田先輩は完全に狂気。蛆食べるってなんだよ……桜井先輩の方が痛々しいですし、どちらも……うーん(卒倒)
2位、蛭。
後の方では朝起きたら引っぺがす、なんていう描写がありましたが、さらっと流しているせいでそこまでSAN値は減りませんでした。
蛭に噛まれたことはあったかな? 実家の近くの田んぼにいっぱいいたことは覚えているんですが。細い線虫みたいなのが水の中を動いてました。かたつむりみたいにデカいのは流石に見たことないですけど。足の間に巣を作ろうとする、なんて描写もありました。鳥肌というか、背筋が寒くなるというか……
3位、肉。
いやお前、野ウサギや鹿がいないなんてことは初日に発見してただろバーロー。
なんの肉かなんてすぐ分かりましたけど……やっぱり正気を失いそうです。
総括!
極限状態に陥ったとき、やはり最優先にするべきは命です。
そのために他者を犠牲にしていいのか、そここそが善を問われるところ。
私は性悪説を思いっきり信じているので、後から身につけた「善」の価値基準がこういうところで響くと思っています。獣のままなら、きっと……
さて、初めから一姫の行動を振り返ってみると、死んだ人の目を閉じさせるところ、人死が出たときには何も余計なことを言わずに埋葬をしたところ、どれも人を人として扱っていました。
生きている全員が助かるわけではない、と始めから割り切った上で、それだけの判断をする。それこそが人間なのかもしれません。あの中で一番高潔で徳のある……こういう言い方をするとカルトっぽくてなんだかなぁという感じがしますが……行動を取っていたように思います。
一方で犬は犬。頭を潰すわ肉にしようと言うわ、完全に割り切っています。
ペットを飼っていた身としては辛いものがあるんですが……それでも、生きている間はすごく大事に扱っていた。生水の件は印象的です。生き物に対して決して3ヶ条を犯さなかった一姫に敬意を表したいところ。
ところで、人の裏切りに関しては別のことを言っていましたね。賭けゲームのとき、裏切り方、裏切った相手を二度と信じるな、牛乳はよく噛んで、などなど。
牛乳を噛むってなんぞや。と調べてみましたが、単にラクトース分解酵素が人の体内には多くないからゆっくり飲めということらしい。なんでこの文脈でそんなこと出した。
サークルで世話になった上司、他の部署のお偉いさんなんかはこういうのが上手かった。牛乳がよく噛める人ではないです。人の付き合い方を考えている。
打算で付き合っているという酷い言い方も出来ますけれど、大人の社会では必要なことなのかなぁ……
なんにせよ親友との間では細かいこと考えないでいたいもの。
というか友達関係でそんなの考えたくないわぁ……
余談ですが、最近親友にクソ絡みLINEを飛ばしてました。付き合ってくれてありがとうな、ホント。
何やらよくわからんまま交わり続けた天音、裏に何があるのか怖くて怖くて仕方なかったのですが、読み終わってよかった。
前にも書いた気がしますが、天音の過去編に入る前(祭りの直前)でセーブした後勇気が湧かずにそのまま蒔菜、みちるを読み終えました。
他のゴタゴタも片付いたところでなんとか頑張って読み始め、ここ数日でエンジェリック・ハゥルとその後を読み終えました。いやぁ、しんどい。
老後の話はすごく泣ける。
人生を振り返る、なんていう老人にしかできない贅沢。「自分」という完結しそうな物語を読むことは素敵であると共に、もう終わりであることを実感させます。
それが満足行くかどうかはその人次第。僕は……
さてさて、だらだらまとまりの無いことを書いていましたがそろそろ〆。
狂った坂下の父親の気持ちも分からなくもないけれど、やはり赦されない。真実は真実として、誤解は解いて。よく考えて、行動する。
坂下の父親は、天音ストーリー一番の愚者でした。
おまけ「毒虫」
蠱毒。これを知ったのはついこの前、と言ってももう一年近く前のこと。「ものべの-HappyEnd-」でした。ネタバレ……かな? まー気にしない。そもそも読者いるんかこんな記事。
まさかこんなところでまた話に出てくるとは思わなんだ。とはいえなんとなく納得でもある。実際のゴシップでもそういう言葉を出すだろうな、と。
……実は、食べ物も何も無い中、食用になるわけもない百足やら何やらを食べて生きていた……なんていうのを少しだけ想像していたので、それよりはずっとマシでした。マシなだけで全く良くないんだけど。蛆食ってる人いたし。もーやだ。